2010年09月29日
真実は小説(映画)より奇なり〜「少年時代」より
篠田正浩監督の「少年時代」の原作「長い道」を読んで、子供のリアルな世界を深く感じさせるものだったんだけれど、例えばものすごくダークな部分もある反面、ものすごくピュアでもあるという、そういった世界であったり・・(☆詳しくはツボにはまった「長い道」
この映画は戦時中、田舎のガキ大将だった少年が東京から疎開して来た優等生に対する愛情とも憎しみ(嫉妬)ともつかぬ複雑な心理の中で、相当な傲慢な振る舞いに仲間全員から叩かれて、いわゆるボスの座から失脚するという話。
そして、この「長い道」の続編であり「同級会」を桂書房から出ている本を取り寄せて読んでみた。それによると「武」のモデルだった級長は大学4年生の時に日本脳炎で亡くなった..という設定になっている。藤子不二雄A氏のマンガの方は実はまだ読んでいないのだけれど、マンガの方では交通事故で亡くなった..ということになっている。映画の方では、その後の二人は出てこないで別れのシーンで終わる。
ところで桂書房の方の「長い道」にはガキ大将で級長の武のモデルの子と、原作者の柏原兵三少年が一緒に写った写真もあって、この話が実話だったことがよくわかる。二人ともごく普通の小学生(でもかなりしっかりとした顔つき)。
そして、実は「同級会」が載っている本の方に「長い道」のモデル達・・といっても主にこの「武」と「進二」の実像が明かされていて、「進二」はもちろん柏原兵三その人であるんだけれど、「武」は実名栄澤幸夫君という。お父さんは校長先生もされていた人らしい。早稲田大学4年生の時、踏切で17歳の少年が運転していた暴走オートバイにはねられて、10日間ほど病院で治療したけれど亡くなったという。21歳だったらしい。亡くなる時はお父さんによると
「幼い頃を思い出したのか背中でぼぼ(弟)負うた子守唄を歌ったり、すみませんといったりして静かに安らかに亡くなりました。」
映画でも弟をおんぶした少年だったし、小説でも「ぼぼ」をおぶっていた少年は、本当に実在していたんだなあと、写真を見ながら、何がこの小説やマンガ・映画をつくらせたのか..しみじみと感じ入るものがあった。真実はさらになんと清らかで潔いのだろう。人の一生って例え短くても美しいものは美しい。
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□010.映画小話□
2010年09月23日
その後のレビュー
その後みた映画をざっとあげておくと
図鑑に載っていない虫
ウエディング・ベルを鳴らせ!
おと な り
噂の娘
大阪物語
弁当夫婦
野ゆき山ゆき海辺ゆき(リピート)
17歳
シュヴァンクマイエル迷宮短編集
つみきのいえ(ナレーションつき)
まがれスプーン
少年時代(リピート)
1999年の夏休み
クストリッツアの「ウエディング・ベルを鳴らせ!」は主役の少年がすごく良かった。成瀬巳喜男の「噂の娘」も面白かったし、内容はもうひとつだが「17歳」は初々しいペネロペが見れる。ユースケ・サンタマリアが監督した「弁当夫婦」も小作品ながら、お弁当をつくるシーンがなんとも好きだった。「図鑑に載っていない虫」はバカバカしいけど、これはAKIRAさんをモデルにしたんじゃないかと思うほど、松尾スズキが酷似している感じがした。結構くどい映画かも。
「まがれスプーン」はアエロフロートの飛行機内でみたけど、まあまあ面白かったです。こうしてみると最近邦画を見ることが多いのかな。
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□010.映画小話□
2010年03月10日
レビューがたまっている..汗
ここ最近みた映画7本くらいレビューを書いてません。理由は忙しいのとか、精神的に落ち着かないとか..いろいろ。。
やはり映画にどっぷりのめり込む事が出来る環境というのは、変化がない日々だけれど、平和で落ち着いた日々でもあり至福の日々でもあるのですよね。今、それが、少なくなって来ている分、貴重な時間にも感じる今日このごろ。
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□010.映画小話□
2010年03月09日
トンマッコルへようこそ
□原題 Welcome to Dongmakgol
□製作年 2005
□製作国 韓国
□上映時間 136
□監督 パク・クァンヒョン
□出演 シン・ハギュン、チョン・ジェヨン、カン・ヘジョン、チャン・ヨンヒ
□カラー カラー
□言語 韓国
□コピー 笑顔が一番つよいのです。
(CS/ch260)
◯◯◯△
戦争で敵味方だった兵士たちがたどりついた村は争い事など全く知らないような平和でのんびりとした村だった。
最初の方は熾烈で残酷な戦争の殺戮シーンから始まるので目を覆いたくなるような感じが、トンマッコルの少女が出て来てから、急にメルヘンチックかつファンタスチックな雰囲気になるのが、何か違和感があったのだけれど、その少女が殺されてしまうシーンから、ようやく、リアルで意味あるような展開になり、ラストでまたまたヒロイズム的な感覚になるのが、妙な映画だった。リアルとファンタスチックのアンバランス。。
音楽が久石譲なので、途中から「もののけ姫」を見ているような感覚に陥ったのは日本人のアニメ病かもしれない。全体的にはまあまあな感じの作品だった。
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□004.アジア映画□
2010年02月03日
ジャック・ドゥミ短編集1「ロワール渓谷の木靴職人」「アルス」
□原題 ”Le Sabotier du val de Loire”, ”Ars”
□製作年 1955-1959
□製作国 フランス
□上映時間 43
□監督 ジャック・ドゥミ
□出演
□カラー モノクロ
□言語 フランス語
□コピー
(CS/ch260)
◯◯◯◯
ジャック・ドゥミの20分前後の短編ドキュメンタリー映画。「ロワール渓谷の木靴職人」は気靴職人の老夫婦の質素な生活を語る。周りも高齢者なので、知り合いが亡くなったりして、老夫婦もいずれ自分たちの番がくるだろうことを予想しつつ、互いに寄り添い助け合いながら貧しい生活の中でもコツコツと働く姿を描いた作品。とても情緒があって良かった。
もうひとつの「アルス」はある司教も話だけれど、神に一生を捧げ人々に戒めを説き、少し厳格すぎるのではないかと反感を買うほど厳しい生活を人々に強いつつも、善意を志し人々の苦悩を助け自分をもまた厳しく戒める司教の一生をつづった作品。この司教は死んでも腐敗しなかったというその死体も出てくる。そして全編、この司教の目で見たようにカメラが動くのがとても独創的で良かった。まるでチェコアニメを見ているような感覚だった。この作品は久々にとても気に入った。
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□001.ヨーロッパ映画□
2010年02月01日
それでも恋するバルセロナ
□原題 Vicky Cristina Barcelona
□製作年 2008
□製作国 スペイン/アメリカ
□上映時間 96
□監督 ウディ・アレン
□出演 ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン
□カラー カラー
□言語 英語、スペイン語
□コピー この恋、想定外
(レンタルDVD)
◯◯△
う〜〜ん、ペネロペにバルセロナ..と思って借りてきたんだけれど、いまいち。バルセロナもありきたりだし、スカーレット・ヨハンソンも出ているのに、なんでこんなよくある三角関係(四角?)の恋愛をつくっちゃうんだろう。ペネロペが天才的でちょっとクレイジーな芸術家の役なんだけれど、浅い。恋愛も薄っぺらな感じ。次々女を変える男にあっさり恋する女たち。これなら、ペドロ・アルモドバルのスペイン映画の方が全然面白かった。
そういえば、カフェやレストランでのギターのミニコンサートみたいな場面が度々でてきたけれど、雰囲気良かったな。でもこの場面も「トーク・トウー・ハー」の場面の方が圧倒的に良かった。すみません、酷評で。。アレン監督の「ギター弾きの恋」は好きだったです。
アルモドバルの「抱擁のかけら」にかなり期待。
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□005.合作映画□
2010年01月20日
理由
□原題 理由
□製作年 2004
□製作国 日本
□上映時間 160
□監督 大林宣彦
□出演 村田雄浩、岸部一徳、勝野洋、伊藤歩、厚木拓郎、小林聡美
□カラー カラー
□言語 日本
□コピー すべてを結ぶ悲しい絆の、本当の「理由」とは……
(CS/ch707)
◯◯◯△
ミステリーとしては面白かった。都会的な人間関係の不可解で分裂した状況でおきた犯罪..というか悲劇。マンションの一室の住人たちが管理人も知らない間にすっかり入れ替わり、しかも皆殺しにされている..という。現代社会の闇というか。説明的な映画なのだけれど、最初は展開の速さに引き込まれた。
大林監督の映画らしく、東京の下町の情緒があって良かったけれど、この時代にいくらなんでも、あの電話はないだろう,,と思ったけれど、まあ、いいか。でも時代的には昭和初期じゃあるまいし、あり得ない。
あと、俳優の多さ。上の出演者以外にも宮崎あおい、久本雅美、宝生舞、古手川祐子、加瀬亮、松田美由紀、ベンガル、中江有里、根岸季衣・・・といつもの大林映画の常連さんと、ものすごいメンバー。でも見応えあって面白かったです。
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□002.日本映画□
2010年01月19日
天然コケッコー
□原題 天然コケッコー
□製作年 2007
□製作国 日本
□上映時間 121
□監督 山下敦弘
□出演 夏帆、岡田将生、夏川結衣、佐藤浩市
□カラー カラー
□言語 日本
□コピー もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、
ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう
(レンタルDVD)
◯◯◯△
島根県の山奥の田舎にある小さな学校。小学生から中学生まで数名しかいないところへ、しかも、中学生は女子しかいないという..東京から転校生がやってきた。中学2年生の男の子。ちょいカッコいいその子にドキドキ、ほのぼの青春ストーリー。
「重力ピエロ」に出ている岡田将生くんだとは知らずに借りてきたのだけど、見ているうちに、あれ?同じ子?という感じでちょっと驚いた。
いい感じの男の子と女の子関係なんだよね。男の子の方は「キス」とか「彼女」とか、そういった事に興味を持ち始める時期で、でも、女の子たちがみんな田舎育ちの純な子ばかりでしょう。。田舎っぺ丸出しなんだけど、そこがまたさわやかでかわいらしくて。
岡田くんのクールな感じがまた良い。くらもちふさこさんのマンガって昔よく読んだなあ。「いつもポケットのショパン」は何度も読んだっけ。あと「A-GARL」とか「東京カサノバ」も好きだった。懐かしい〜。映画になっているとは知らなかった。これからのますますの活躍を期待します。
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□002.日本映画□
2010年01月17日
重力ピエロ
□原題 重力ピエロ
□製作年 2009
□製作国 日本
□上映時間 119
□監督 森淳一
□出演 加瀬亮、岡田将生、小日向文世
□カラー カラー
□言語 日本語
□コピー 家族の愛は、重力を 超える。連続放火事件に隠された家族の真実──溢れくる感動のミステリー
(レンタルDVD)
◯◯◯△
感動..というほどでもなかったけれども、まあまあ面白かったです。最初から誰が犯人かは、すぐにわかったけど、なにせ岡田将生くんがなんとも新鮮で清潔でイケメンで良かった・笑。
途中、遺伝子がどうのこの..とやたら話が難しく込み入りすごているかなあとも思ったけど、こんな兄弟二人に亡くなったとはいえ守られているお母さんというのは、幸せものだなあと..。
この兄弟は亡くなった母の仇討ちというか、一家が失われたものへの仇討ちだったような気もする、、という意味ではすごく武士道っぽい映画かなあ..とも思った。
悪役の渡部篤郎が印象的。ただただ悪い嫌な人間というよりも、この俳優さんの個性というか、どこか人間的な弱さとか救いの手をさしのべたくなるような繊細さがあって不思議な雰囲気のある俳優さんだと思う。
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□002.日本映画□
2010年01月16日
ネコナデ
□原題 ネコナデ
□製作年 2008
□製作国 日本
□上映時間 83
□監督 大森美香
□出演 大杉漣、青山倫子、原日出子、鶴見辰吾
□カラー カラー
□言語 日本語
□コピー こんな子ねこに出会ったら、人生がちょっとだけ変わるかも。
(DVD)
◯◯◯
鬼塚太郎って名前からしてさもありなんですね。血も涙もないような会社組織の人間が、ある日捨て猫をひろってしまった。。こっそり、会社の寮というかマンションで飼い始めてしまう。これが愛人とかそういうのではないんだけれど、すっかりその子猫にハマってしまい、デレデレの人間に・・。「クリスマス・キャロル」のスクルージみたいに変わっちゃうんだよね。でも子猫を飼ったかた性格が変わるというのではなく、秘密的に実はこんな優しい人間だったのか..という感じで。
新入の研修生の女の子たちからはかなり嫌われている彼だが、それもその筈、ものすごく厳しいしキツい。でも、それにもいろいろあって..と最後には少しわかるけど、なんとなく内容が浅いような..ん〜、あまり面白くなかった・・。
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