2008年02月05日
戦場のアリア
Joyeux Noël
第一次世界大戦中に本当にあった話に基づいてつくられたという、いい映画でした。第一次世界大戦は第二次に比べると、随分、戦況も和やかムードの映画が多いような感じでルノワールの「大いなる幻影」もそのひとつなんじゃないかと思うけれど、互いに敵であっても、相手をちゃんとした紳士や貴族として扱うマナーみたいなものが存在していたんじゃないかと思う。顔が見える相手との戦いは人間的なものを忘れずにすむのかもしれない。
フランス・スコットランドとドイツ軍がわずか数十メートルという場所で対峙する戦場の最前線でクリスマス・イブの日にドイツ軍の方にやってきたソプラノ歌手とテノール歌手の歌に合わせて、スコットランドの軍がバグパイプを演奏する。音楽を通じてフランス・スコットランドとドイツ軍は意気投合して、クリスマスは休戦にして一緒に祝おうと、三者会談を行う。
やがて兵士同士もすっかりうちとけて、一緒に死んだ兵士のお墓をつくったり、酒を酌み交わしたり、またサッカーをしたり,..と和気藹々とした雰囲気になってくる。本国から爆撃がある時は事前に知らせて互いに避難しあったり..。
そんな状況が外にもれないわけはなく、やがて各国の上層部と知れるところとなり怒りを買った各軍はバラバラに解体されていく。
何が正しくて、そうでないのか..とくにスコットランド軍に従属している神父さんの行動と、教会上層部の人間とのラストの会話は興味深い。
ヨーロッパの人たちのオペラや音楽や宗教に対する思いとういうのは、やはり相当なものがあるのでしょうね。音楽が人種の垣根を壊していき、人間らしさや真の宗教を各軍に呼び戻したのですが,,ラストは特にドイツ軍の方の末路はとても哀れで可哀想だったけれど感動しました。
惜しかったのは、やはり紅一点のソプラノ歌手を演じたダイアン・クルーガーの存在がどことなく不自然なこと。戦場には美しすぎるというか..。大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」は確か女性が一人も出てこなかったように思うのですが..。
□原題 Joyeux Noël□製作年 2005
□製作国 フランス/ドイツ/イギリス/ベルギー/ルーマニア
□上映時間 117
□監督
□出演 ダイアン・クルーガー、ベンノ・フユルマン、ギョーム・カネ、ダニエル・ブリュール
□音声 ステレオ
□フォーマット
□カラー カラー
□言語
(CS/ch312)
投稿者 nao : 00:00 | トラックバック (0) □001.ヨーロッパ映画□