2008年03月04日

+BOOK+ カフカ寓話集

 カフカが残した短編の数々。人間というよりも、ハツカネズミやテンやモグラのような動物に人間をおきかえて物語をつくることがカフカの小説には多い。「変身」のように奇妙なんですよね。閉鎖的で、引きこもりのようにも思えるし、あらゆることに防御し固めて生きているといってもいいような。。


 他には「断食芸人」など、残酷なんだけれど、すごく印象深い話だった。こういう動物よりも存在感の劣る影の薄い人っているような気がする。この話はシュヴァンクマイエルなどチェコのブラックユーモアが聞いたアニメにはよく合ってそうな感じがした。やっぱり、噛めば噛むほど後からじんわり味わい深い。

 カフカは一般的には、サラリーマンのかたわら黙々と小説を書き続け、死ぬ間際に「全部捨ててくれ」と友人に頼んだ..という全く名声といったものに無欲な人..とみられているけれど、実際、彼は、サラリーマン時代、病気になるほど睡眠時間をけずって小説を書き、また小説が書きたいが為に結婚に容易にふみきれなかった,,という人でもあるようで、その本心は、小説というものに並々ならぬ情熱と野心を抱いていたのでは..というのが翻訳者池内紀さんの見解です。

 確かに、本当に抹消したいものを人に頼んだりはしないと思う。カフカの違った一面を知ることができた一冊でもありました。

投稿者 nao : 00:00 | コメント (1) | トラックバック (0) □102.BOOK(小説その他)□

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コメント

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投稿者 Batesmelm : 2010年01月10日 23:11