2008年10月18日

マザー、サン

□原題/英語題 Mat i syn/Mother and Son

□製作年 1997

□製作国 ドイツ=ロシア

□上映時間 73

□監督 アレクサンドル・ソクーロフ

□出演 ガドラン・ゲイヤー、アレクセイ・アナニシノフ

□カラー カラー

□言語 ロシア語

(CS/ch260)

◯◯◯◯◯

 

 もう、これ以上に美しい映画は観た事ないかも..というほど、美しい映画だった。私の中ではソクーロフは映画美術の面においてはタルコフスキーを超えている。。んじゃないかと思う。

 「ファザー、サン」で、ソクーロフの映画の中でNO.1と書いたかもしれませんが、この作品を見終わった時には、この作品がNO.1と思いました。

 瀕死の母親を抱きかかえて散歩に連れて行く息子。その尋常ではない心理状態を反映するかのような風景..というか、ひとつひとつのシーンが、動く絵画であり、幻想的、幻惑、この世のものでないような・・。

 私は前に14年間飼っていた愛犬が、昏睡状態になってもう起き上がれない状態になった時に抱きかかえて、いつも通った散歩道を通ってやったことがありました。その時、いつもの散歩道が、いつもの風景じゃないような、何か違うものを感じたことを思い出します。それは自分の心理状態がそういう状態なので、いつもの風景が同じには見えないんですよね。言葉では表現できないような感じのものです。

 そういうものをこの映画も中でも感じ取ることができます。汽笛を鳴らしながら通り過ぎて行く列車。変化する天気や陽の光。すべてがこの世のものではないような幻惑的な感じ。切なさ、寂しさ。

 こういう映画を観ると、もう自分が絵を描かなくても、何かすっかり満たされてしまうんですよね。私が絵を描けなくなってきた最大の理由は映画にあると思う。映画で何か自分の思いとかが視覚的にあるいは物語的に満足しちゃうんですよね。

 ソクーロフは天才。ロシアはやっぱりすごい。近いうちに、もう一度、観よう。

投稿者 nao : 00:00 | トラックバック (0) □001.ヨーロッパ映画□

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