2009年04月22日

百万円と苦虫女

□原題 百万円と苦虫女

□製作年 2008年

□製作国 日本

□上映時間 121分

□監督 タナダユキ

□出演 蒼井優、森山未來

□カラー カラー

□言語 日本語

□コピー 百万円貯まったら、この家を出て行きます。

(レンタルDVD)

◯◯◯△

 

 『現実的で淡白な現代日本女流監督」

 前回、「赤い文化住宅の初子」を観たのですが、両親がいない兄妹が経済的に困難な状況で進学も断念せざるを得ないという、サバイバルな映画だったけれど、女子中学生が出てきながら、けしていやらしい展開にはならず、むしろ、どこまでも純情でさわやかですらある感じが、好印象だった。

 今回も、ちょっとした不運なトラブルを起こして前科者となった若い女の子が、後ろ指さされながらも、生きていこうとする、シビアな映画。とはいえ、彼女が強そうにみえても、結局は「百万円貯まったら、この家を出て行きます。」と、転々と住居を変えて、現実から逃避している感じはあるが、それでも、それもひとつの生き方だと思う。若いうちに、あちらこちら、いろんな社会経験を積んで観ておくのはいい勉強になる。弱いから、生きづらさに逃げるように生きていても、それは、ある意味しなやかであるとも言える。堅ければ、ポキッと折れてしまわないとも限らない。そうやって徐々に強さを身につけていく、また、人との暖かい交流に気づかされる..という描き方が良かった。むしろ、心配なのはいじめられている彼女の弟の方だ。

 蒼井優が、本当に、苦虫をつぶしたような、はっきりとしない内向的な女の子を演じていて、とても良かった。レストランで働いたり、海の家、桃の農家、お花やさん・・と職を転々とするのも、観ている側は疑似体験できて面白い。

 にしても全体的に淡白すぎるくらい現実的。犬童一心や岩井俊二監督など、男性の監督の作品の方が、よりファンタジーで恋愛もロマンチックな夢があるのに、タナダユキ監督なのは厳しいくらい現実的、ほろ苦い。けれど、冷たくなくて、暖かいところがまだ良いところかもしれない。日本の女性監督の映画はとにかく淡白なものが多いですね(笑)。

投稿者 nao : 00:00 | トラックバック (0) □002.日本映画□

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