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あ い う え お
か き く け こ
さ し す せ そ
た ち つ て と
な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ
ま み む め も
や ゆ よ
ら り る れ ろ
わ 数字

計11本
(○は邦画@はアニメ)
家路
怒りの日
活きる
○生きる
居酒屋
愛しのタチアナ
いぬ
イマジン
イル・ポスティーノ
イングリッシュ・ペイシェント
イントレランス
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家路
JE RENTRE A LA MAISON
監督:マノエル・デ・オリヴィエラ
出演:ミッシェル・ピコリ、カトリーヌ・ドヌーブ
2001年 ポルトガル・フランス映画 92分 カラー (CS/ch260)
★★★☆
監督は90歳を超えても現役活躍中のマノエル・デ・オリヴィエラ。実は「アブラハムの渓谷」はみたいと思っているのですが、まだ観ていないのです。この監督の作品はこれが初めて観る映画です。この作品ってパルムドールを受賞しているらしい。でも、実はあまり面白いとは思わなかったのですが、確かに深い味わいのある作品とも言えるかも。
自他ともに認める名俳優の老人をミッシェル・ピコリが演じている。いわゆる劇中劇という場面がたくさん出てくる。この老俳優にある日突然、娘夫婦と妻を事故で亡くすという不幸に見舞われる。残された娘夫婦の一人息子でもある孫と二人で暮らし始めるが、身の回りを世話してくれるお手伝いさんもいて、老俳優は再び俳優の仕事と日常の平穏を取り戻す。老いて行くことの孤独、俳優としての限界などを感じつつも老齢のベテランのいい味が出ている。例えば、靴のみで演技してしまうところ..映画撮影などのシーンで役つくりをしていくところ。。など。
孫との暖かい交流を中心に描いているわけでもなく、ただ、この老俳優が俳優として築きあげてきたものの安定感というのが、何かすごいと思う。人はこうやって年をとっても日常という生活を淡々としていくものなのかな。(06.09.30)

怒りの日
VREDENS DAG
DAY OF WRATH
監督:カール・T・ドライエル
出演:リスベト・モーヴィン、トーキル・ローセ
1943年 デンマーク映画 白黒 (DVD・クライテリオン盤)
★★★★☆
クライテリオン盤なので、日本語字幕がなく、英語字幕を翻訳するのに一苦労でしたが観たい一心もあり、また台詞が以外に少なくなんとか観ることができました。
あらすじは、魔女狩りが行われていた時代。魔女と訴えられたマーテという老婆は村の牧師のアプサロンの若妻アンネに助けを求めにくる。アプサロンの妻アンネは二度目の妻で父娘ほどの年の差があった。マーテはアンネの母も魔女であり、その昔助けたことを彼女に告げる。またアプサロンがアンネの母を密かに助命したという秘密を握っているマーテは自分の助命をアプサロンに請うが、却下され、ついに火刑にされてしまう。絶望と死への恐怖と怒りにマーテはこの火刑に携わったもう一人の神父の死とアンネの火刑を呪いの言葉を残して処刑される。アンネの母のことで神にやましい気持ちがあるアプサロンは一人で苦悩する。
そこへアプサロンの息子マーチンが神学校の勉強を終えて家に戻ってくる。マーチンとアンネは年も近く、アンネはマーチンに恋心を抱く。しかし、家の中ではアプサロンの母がアンネを忌み嫌い、いつも目を光らせている。アンネは自分にも魔力があることを知り、マーチンを誘惑し始める。そして、夫のアプサロンを魔力で死へと追いやりマーチンとの生活を夢見る。善と悪の中で苦悩するマーチン。アプサロンの葬儀の日、アプサロンの母親はアンネが魔女で魔力で彼を殺したのだと告訴。アンネは自分が魔女であることを認める..
実話をもとにした話なのだそうですが、マーテという魔女の「I don't want to be burn・・・I don't want to・・I don't want to・・」と泣きじゃくりながらアプサロンに罵倒する最後の場面など、本当にリアルで怖かった。そしてなんといっても、アプサロンの、自分の幼い妻に対する愛情と神への忠誠心に揺れ動く弱い人間性と、子離れしない母親のあまりにも強い存在が絶妙でした。また、自分に魔力があると知る前のアンネは、本当に子猫のように貞淑で大人しい妻なのに、マーチンを誘惑しようとし、また魔力で夫を殺してしまう場面などは、本当に魔性の女・・・という感じで顔つきも人柄も変わってしまうのがすごかった。またマーチンが最後にアンネが魔女であるという告訴をかばうのかと思いきや、突き放して祖母の方につくのがなんとも言えぬ場面でした。
裁判のシーンの数名の神父のそれぞれの配置や黒と白のコントラスト、非のうちどころがないくらいきっちりつくられている画面構成は小津映画と共通しているような感じを受けました。
それぞれの心理劇が実に見事でミステリアスな雰囲気に包まれたドライエルらしい個性的な作品です。

活きる
活着
■監督: チャン・イーモウ
■出演:ゴオ・イオウ、 コン・リー
1994年 中国映画 131分 カラー
★★★★★
◇中国の1940年代から30年に国共内戦、共産党の勝利、文化大革命へと連なって、激動の時代の中で生きた一家族の喜びと悲しみを描いた大河ドラマ。コン・リーのしっかりものの母親とゴウ・イオウのちょっと抜けた父親がとても良い。
<ネタバレあり> チャン・イーモウ監督の映画は「初恋の来た道」や「あの子を探して」を見ていたので、この映画は、それらの路線とは全然違っていて重厚な大河ドラマだったがすごく良い作品だった。
1940年代から70年代にかけての激動の中国を生きた家族を描いていて、今まで歴史的な人物にしかスポットがあてられなかった中国映画と違って、全く一般の庶民が主役となっているところ、どこにでもあった家族像というのが見るものの気持ちに共感を与えるのかもしれない。
資産家の道楽息子だった福貴(ゴウ・ヨウ)は賭博で全財産を失い、一度は家を出た妻の家珍(コン・リー)とかわいい女の子と男の子の二人の子供達と影絵師の仕事をしながら細々と暮らしていたが、時代の波は国共内戦、共産党の勝利、文化大革命へと連なって、彼の家族を翻弄する。
とにかくいろんな不幸が彼の家族を襲うのです。その中でも、強く印象に残ったのが、やっぱり彼のかわいい独り息子が亡くなる場面。耳の聞こえない姉を苛めっ子達から助けたり、小さいながらもなかなか筋のある潔い男の子だったのに・・と悲しさというより悔しさが込み上げてしまって泣いてしまった。彼の死は共産党の勝利により、なんでも共同の生活を強いられて自由がなくなった・・という社会生活の犠牲者のように思えた。
その点、父親の福貴は最初から賭博に手を染めて全財産を無くしたり、心を入れ替えて真面目に影絵師として働くも、どこかすっとぼけてて三枚目なキャラクターだけれど、彼自身に死のような不運は絶対にふりかかってこない。どこかそういう幸運を秘めているような性格の人物で、きっと最後まで一番、長生きするだろうな〜〜という不思議な明るさを持った人物をゴウ・ヨウがとても自然に演じていたと思う。彼はこの映画でカンヌ映画祭主演男優賞を獲得したようだ。
コン・リーのしっかりもののお母さんぶりもすごく良かった。最初はどうなることかとハラハラしながら見ていたが、だんだんたくましく強く生きていく様が快活だ。強く憎む相手にも最後は許しの気持ちを自然に持っている彼女にも、本当の強さを感じたし、こういう時代の中で女でもちゃんと亭主にも自分の考えをはっきりと言うのにはすごく安堵感があった。
この映画は コン・リーとチャン・イーモウのコンビの最後の作品と言われているらしい。チャン・イーモウ監督の別の顔を見たような・・・でも素晴らしい作品です。中国では検閲にひっかかているらしくまだ未公開。(2003.2.26)

生きる
監督:黒澤明
出演:志村 喬、小田切みき
1952年 日本映画 144分 白黒 (CS)
★★★★★
この作品も噂に違わず傑作でした。
あらすじはよく知られていると思うのですが、ガンで余命幾ばくもない市民課の課長が、今まで、自分は何を生きてきたのだ、今からでも遅くはないと問いただし、余命をある公園の建設を進めるために本当に生きることに費やす..というもの。
前半はこの市民課の課長の渡辺(志村喬)のガンと判ってから自分の生き方に目覚めるまでの落胆の様子を描いているのですが、この市民課の事務所風景が積み上げられた書類や本の山、汚れた空気、やる気のない官僚達の様子など、どこかカフカの小説に出てくるような退廃的な雰囲気でどこか洋画風、日本離れしているように思った。そして渡辺に快楽を味わせようと夜の街へと連れ出す小説家はメンフィストでもあるが、渡辺はそういったものに結局何も見いだせないで終わる。たった一人の息子にも自分がガンであることを打ち明けられずに終わる彼は、同じ職場の部下だったとよという若い女性の若さと活気に惹かれ、自分が死ぬまでの間にどのようにいきるべきか、目覚めるのだった。その瞬間に周りで「ハッピーバースデー」の大合唱。新しく生まれ変わった彼を祝うシチュエーションが実に良かった。
後半はすでに亡くなってしまった渡辺の葬儀の場面へと飛ぶ。その葬儀で集まった官僚や親戚や同僚、部下の話にのぼる渡辺の話。そこでどれだけ彼が公園建設に尽力を尽くしたか、彼がどうしてそこまで出来たのか..人々は改めて彼の人間性を見直すのだった。
ラストの公園のブランコでの「命短し、恋せよ、乙女〜〜♪」のシーンはやはりしみじみ良かったですねえ。ドストエフスキーの小説にも「死」に直面したさまざまな人間像とその思想が出てきますが、黒澤監督の死を見つめての「生きる」ことはまさにこの映画の中にあるのでしょう。私もいろいろと考えさせられた映画でした。(060114)

居酒屋
GERVAISE
監督:ルネ・クレマン
出演:マリア・シェル、フランソワ・ベリエ
1956年 フランス映画 113分 白黒 (CS)
★★★★☆
高校生の時にゾラの「居酒屋」を読んだことがあったんだけれど、ほとんどウロ覚え。こんなに悲惨な話だったかな??しかし名作です!主役をやったマリア・シェルはヴィスコンティの「白夜」では、アイドル的女優かと思いきや、素晴らしかった。パリの下町に住む人々の生活の様子も見事。見応えのある映画でした。
中世のパリの下町の庶民の生活を描いた作品ですが、子持ちでびっこの女性が内縁の夫に裏切られ、再婚するも、その旦那も事故から働けなくなり酒に溺れどんどん堕落していく。それでも彼女は洗濯屋(今でいうとクリーニング屋さんです)のお店を持って生活のきりもりをし、子供と亭主を養うが、幸福に見えたその生活に元夫が現れ入り込んでくる。もうこのあたりから、何がなんだか、とにかく男二人が一人の女を食い物にしているとしか思えない荒んだ状況に!!何がここまで堕落させていくのか...しかしよくある話ではあると思う。
最初の洗濯場で宿敵の女性のおしりをマリア・シェルが思いっきりひっぱたくシーンは、迫力ありものすごい生命力というか威勢の良さと若さと気力を感じるシーンだが、ラスト近くの「もう一度あの時のようにおしりをひっぱたいてやろうか!」と同じ女性に向かって叫ぶ彼女には、もう力がない。本当にかわいそうだった。もう精も根も尽き果てた独りの女というラスト。しかも周りの人間に生き血を吸い取られ・・みたいな・・。こんな映画を観ると人間不信になりそうだけれど、深い内容でしたね。 小説では彼女の娘のナナの続編があるのだけれど、映画化しているらしい。ナナが母親の運命をどのようにリベンジするのか...はたまた同じ運命をたどるのか・・観てみたいものです。(05.12.08)

愛しのタチアナ
Take Care of Your Scarf Tatiana
監督:アキ・カウリスマキ
出演:マッティ・ペロンパー、マト・ヴァルトネン
1994年、フィンランド映画 62分 カラー
★★★★
カウリスマキの映画って、疲れている時に見ると、あの間があまりにも心地良くって、そのまま寝ちゃうことがある・・か、目を開けたまま、寝ているか..(笑)それくらい寡黙な映画なのですが、でも、独特なユニークさがあるので、しっかり見ると面白いんです。
最初にミシンで子供服を縫っている大きな身体の男が出てくる。彼の名はヴァルト。マザコンでコーヒーが大好きな彼は、コーヒーが切れていたことに腹を立て、母親を部屋に閉じ込めて、バッグからお金を抜き取り、家を出る。向かったのは自動車修理工レイノのところ。ポンコツ車でどこかへ向かう二人。男二人だとレイノはしゃべりまくる。途中、車は動かなくなるが、なんとか修理して二人は旅にでる。そして、あるレストランでロシア人とエストニア人のタチアナという二人の女性と出逢い、一緒に港までのせていくことになる。
4人の男女が一緒に旅する話しだけれど、男二人だったときにはしゃべりまくっていたレイノが、女性が一緒になった途端、ほとんどしゃべらない無口な男に..。男女それぞれペアになってホテルに泊まるも、な〜んにも起こらない(笑)ベッドに横になった途端にもう男は寝ちゃってる。唯一、レイノにタチアナが、肩に頭をのせるとレイノが彼女に腕を回す..という、その行為だけが、「おや?二人は愛しあっているのかな?」という感じ。..でちゃっかり、レイノはタチアナと残って一緒に暮らすことになるのだが、ヴァルノの方は、やけになりつつもまた自分の家に戻り、ミシンをかけはじめる..そして、母親は、まだ部屋の中に閉じ込められたままになってる..(^o^;;
な〜んにもなくって、な〜んにもしゃべらない..でも愛しあっているんだよ..って何故かわかるんです。そこがなんだか見てる方まで照れくさくなってくるような・・・。しかし、一方では、そうはいかない男もいて..ユニークな中に、しみじみしてていい感じです。途中、ロック調の音楽やフィンランドの民謡など、トッポい感じで盛り上げてくれます。(05.04.23 )

いぬ
LE DOULOS
監督:ジャン=ピエール・メルヴィル
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、セルジュ・レジアニ
1963年 フランス映画 109分 白黒 (BS2)
★★★★☆
ギャング映画だからハッピーエンドじゃないけど、二転三転するあらすじとスピードと緊張感にひこまれ、相当に面白かったです。「いぬ」とは警察に仲間を密告するギャングのこと。でも、これは日本で使う言葉らしく原題は「ぼうし」でフランスでは密告者を「ぼうし」というらしい。
この作品では、誰が「いぬ」なのかに焦点があてられる。ジャン=ポール・ベルモンドが演じるギャングが「いぬ」なんだろうと、観るものはすっかり信じ込まされるのだが..この先のネタばらしするとかなり面白くなくなるので、とにかく観てみてくださいとしか言わないでおこう。
ベルモンドがさかんにぼうしを触ったり、置いたり..と、それらしい仕草のシーンの使い方も面白いし、ひとつひとつのシーンが良く練られている。トレンチコートに帽子、夜景や酒場のシーンが多いのも作品をシャープにしてて洒落ている。こういうのをフィルム・ノワールというのかしらん??なんにせよ、やっぱり主役をやったベルモンドはあか抜けててカッコいいわ。トリュフォーの「ピアニストを撃て」より面白いかもです。(06.11.01)

イマジン
Imajin
■監督:アンドリュー・ソルト
■出演:ジョン・レノン オノ・ヨーコ
1988年 アメリカ映画 106分 カラー
★★★★
◇ジョン・レノンってこういう人だったの?目からうろこの映画

イル・ポスティーノ
Il Postino
■監督:マイケル・ラドフォード
■出演:マッシモ・トロイージ、フィリップ・ノワレ
1995年 伊・仏合作映画 108分 カラー
★★★★
◇純朴な郵便配達人の詩的なドラマ

イングリッシュ・ペイシェント
THE ENGLISH PATIENT
■監督:アンソニー・ミンゲラ
■出演:レイフ・ファインズ
1996年 アメリカ映画 162分
★★★
◇戦争に巻き込まれた悲恋が重すぎ。しかも不倫。

イントレランス
INTOLERANCE
監督:D・W・グリフィス
出演:リリアン・ギッシュ、メエ・マーシュ、コンスタンス・タルマッジ
1916年 アメリカ映画 162分 白黒 サイレント (レンタルDVD)
★★★★★
やっぱり映画って面白い!と思わせられた作品です。映画の父といわれているグリフィスの代表作。4つの時代を舞台とする舞台セットも壮大な映画。イントレランスとは「不寛容」という意味で、人間の不寛容からおきるそれぞれの時代の悲劇・悲恋を描く。「キリストの受難」「ストライキをした労働者の青年と乙女の純愛」「バビロン時代の宗教上の派閥を拒絶した王への反乱」「聖バルテミーの大虐殺(中世におきたフランス人プロテスタントの大虐殺)」。
この4つのエピソードがいろいろ不規則に混ざりながら話しが進んでいくのですが、最初は支離滅裂な感じがしたけれど、後半40分くらいは目が離せないいらい引き込まれました。特に「バビロンの時代」と「現代の時代」のエピソードが面白く、バビロン時代の王に忠誠を誓う「山の娘」役を演じたコンスタンス・タルマッジと現代編の「可愛い人」を演じたメエ・マーシュははまり役で印象強かったですね。コンスタンス・タルマッジは「クジラの島の少女」で出て来たケイシャ・キャッスル=ヒューズを思わせました。リリアン・ギッシュは揺りかごを揺らす女で全編にちらっと出てくるのですが、ほとんど顔が見えないショットで主役級ではなかったです。
また、白黒でサイレントなのに、ここまでの舞台セットはものすごい。とくにバビロン時代のお城は、本当にひとつのお城をつくってしまったようなピラミッド級の舞台セットでした。衣装の凝り方もすごい。画質が荒く例によって全く宜しくないのが残念です。
淀川さん曰く、グリフィスは小説のような映画をつくる人・・らしい。確かに、この作品はそういうテーマ性がはっきりとしていてスケールが大きい監督さんだなあと思いました。(05.10.13)

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