超私的映画感想日誌アーカイブス
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は5点満点中

     

     

     

     

     

     

     

   

     

  数字



 (○は邦画@はアニメ)
 計2本
名刀美女丸
 メトロポリス

名刀美女丸
監督:溝口健二
出演:花柳章太郎、山田五十鈴
1945年 日本映画 56分(本来67分)白黒 (CS)
★★★☆
 小品ながらも溝口監督の芸に対する真摯な思いが伝わってくるような芸道もの。幕末、若い刀鍛冶(花柳章太郎)が、恩師へ刀を献じるのだが、野党に襲われた際にその刀が折れてしまい、そのことがもとで恩師は命を落としてしまう。恩師には武道に優れた美しい娘(山田五十鈴)がおり、若い刀鍛冶も密かに思いを寄せている。娘は刀鍛冶に父の仇を撃つために渾身の名刀を打ってほしいと頼むが、まだ修行中の身である刀鍛冶には、名刀をつくる自信がない。・・・
 と、名刀をつくる為にいかに魂を入れこんで刀を打つのか、何が為に刀をつくるのか..というので、山田五十鈴の生き魂が霊のようになって一緒に刀鍛冶らと刀を打ち上げるシーンは、溝口監督らしい幻想的なシーンで良かったです。日本の文化や伝統が色濃く残っている作品で、こういう部分がまた海外でも受けるのかもしれませんね。




メトロポリス
METROPOLIS
監督:フリッツ・ラング
出演:ブリギッデ・ヘルム、グスタフ・フレーリッヒ、アルフレート・アベル
1926年 ドイツ映画 86分(公開時153分) 白黒 サイレント (レンタルビデオ)
★★★★☆
 「メトロポリス」といっても手塚治虫の「メトロポリス」ではなく、先日の「ドイツ祭」でも上映されたフリッツ・ラングの「メトロポリス」。この映画を見ている人は結構多くて、私の相方も見たことがあるという。回顧上映はあちらこちらで何回もされている作品らしいのですが、私はなんとなく聞き知っていましたが、始めて見ました。この時代にこんなSF映画があったなんて、今のSF映画の原型ともいえるべきもの。しかも人造人間のあまりにも怪しい美しさなど、現代のSFにはない見事なものですね。  地底で働く人間と、天上のメトロポリスで生活するエリート達。このセットのすごさ・・・まだこんな高層ビルなどなかったような時代に、もうすでにセット(あるいは絵?)でつくられているわけですし、なにもかもが本当に素晴らしいイマジネーションです。
 しかし、ラングが一番始めに上映したフィルムは153分あったらしい。それがアメリカに持ち帰ってフィルムはさまざまにカットされ編集され約120分くらいにおさめられてしまった。ラングは「現在、上映された『メトロポリス』は私が作ったものではない』と怒ったらしい。そして、私がビデオで見たものはなんと86分のもの。この40分近いカットは一体全体、許されて良いのでしょうか??しかも、アメリカのロック調の曲がコーラス付きで入っていて、台詞以外の言葉が出てくるのです。これってヒドくありませんかーー!!私は思わず消音にして最後まで見ました。確かにロック調のスピード感ある音楽でもついて行ける作品ではありますが、製作会社の好みでこんなものは入れて欲しくないー!と切に思いました。
 ストーリーの方にふれると、邪悪なロボットが人間に化けて労働者たちを支配する・・・この人造人間がすごい。ロボットそものが妖艶で邪悪なこと!また演じるブリギッデ・ヘルムのエロチックなこと!淀川さんが解説で「スターウオーズ」のロボットよりもすごい・・・と語られていましたが、本当にこの雰囲気的なもの..これはこの作品にしかないでしょう。この時代はナチスがあらわれてきた時代であり「カリガリ博士」とともにきたる時代の狂気を先行している部分で、このねじれ曲がったような感覚やぞっとさせるような人造人間の冷血な邪悪さは、この時代にしかつくれなかったものかもしれない。時代背景を考えてもとても興味深い作品で壮大なスペクタルです。本当は★5つにしたいところですが、86分しかないことと、音楽が思いっきり邪魔ということでちょっと低めにしましたが本来なら完璧な作品だと思います。